さて、私の店舗兼自宅は藤枝の旧東海道沿いにあります。最近、隣の神明神社を「あ〜、ここにあった!」「ここで生まれたんだね!」とか言いながら訪れる中高年の皆さんがいらっしゃいます。トヨエツ主演で映画になった、「仕掛人藤枝梅安生誕地」の看板が隣りにあるからです。いうまでもなくフィクションなので「本当にここで生まれたんだ!」はありえません。しかしながら、作者の池波正太郎は藤枝をロケハンし、実際に神明神社脇に銭湯があったことから桶屋も近くにあったろうとその桶屋の息子を主人公にしたのです。なんと、その銭湯こそが当社のボロ工場の前身なのです。奇妙な縁ですが、作品中で梅安が番茶に塩を一つまみ入れて吸い物代わりに飯を食うという場面がよく出てきます。池波正太郎のエッセイにもよく出てくる茶の吸い物です。お試しあれ。 |